ガス給湯器を導入する場合は、いくつか設置場所などについて理解しておくべき事があります。そもそもガスと火を使用している機器ですから、安全な設置基準が定められているので、基準に沿った設置をしなければなりません。特に気を遣たいのは排気吹き出し口の近くに物を置かないようにする点です。その理由とは、近くに物が置いてあると、不完全燃焼を起こしたり、火災事故に遭う可能性が高くなるからです。このようなリスクを事前に避けるために、ガス給湯器の設置基準として、給湯器の周囲に一定の範囲で物がない状態にしなければなりません。
まず、排気口から上方300mm以上、下方150mm以上、前方600mm、側方150mmの位置です。給湯器の排気温度は、エコジョーズなどのような最新型のものならおよそ50℃~80℃ほどですが、旧式のタイプですと200℃に及ぶものもありますので、高熱によって火災につながる可能性は容易に想像できることでしょう。設置基準の範囲で、どうしても隣家の庭木や塀のようなすぐには撤去や移動が難しい障害物がある場合は、万が一に備えておく必要があります。この場合、ガス給湯器の排気カバーの取付けによって対応がで行きます。カバーは、上方タイプと側方タイプ、延長型があります。これらのカバーを使って排出する方向を変えて、リスクを減らす事ができます。また、カバーはガス給湯器内部の腐食や故障などを防ぐ効果もありますので、寿命を長くするにも効果的です。